こんにちは。精神科作業療法士の大祐です。
私は作業療法士という仕事に従事してますがこの作業療法士という仕事がいったいどんな仕事なのか知らない人もいると思います。
理学療法士と何が違うのか。。同じリハビリという職業なので混在している人も多いかもしれません。この違い、実は新人の作業療法士も詳しくは説明できないことが多いのが悲しいところです。。
まず作業療法士は法律ではこう定められています。
理学療法士及び作業療法士法では、身体又は精神の障害に対し、応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るため、手芸、工作、その他の作業を行わせることを作業療法。
ということなんですがなんとも意味がわかりません。というかこれではどういったことをする人なのか全くイメージできないと思います。
実際に私も新人のときはよくわかりませんでした。ただ精神科というフィールドで働くことで何かの役にはたっているくらいのアイデンティティだったですね。。
新人が・・とか言いつつ自分もよくわかってなかったですね苦笑
でも今は自分なりの作業療法士がどういうものかはっきりしています。これに気づいた時に作業療法はやはり魅力的であると改めて感じました。
作業療法士はいったい何をする職業なのか?それは
その人にとって意味のある作業を見つけ出し、その手法を一緒に考え一人でもできるようにリハビリする仕事です。
これは具体的にどういうことか?
人は普段膨大なさまざまな作業をしています。今何かをしていること、してきたことは全て作業です。これは日々の生活の中で当たり前に多くの人は作業しているので全く一つ一つの作業の大事さには気づいていません。
それが例えば、右腕が動かなくなりました。うつ病で働けなくなりました。何をしていいのか分からなくなりました。
となったらどうなるだろう?
今まで当たり前にあった生活ができなくなるわけです。右腕が動かないということは食事も着替えも風呂も歯磨きも仕事も移動も本人が一番望むものから再構築していく必要があります。
うつ病であれば仕事もいけなくなるし、いけないということは収入も減りますね。そうなると生活が困窮します。今まで何気なく使っていたお金は使えなくなります。
その人にとって意味のある作業が何かしらの理由でできなくなった場合にもっともできないと困る作業をピックアップしていろんな視点と方法を使って介入しある程度自分ができるようになるまでを手伝う(リハビリする)のが作業療法士の仕事だと考えています。
この「もっともできないと困るもの」というのが重要だと考えていてこれが間違うと満足感を感じません。もっとも今できるようになりたいことを何とか形にできるようにすることです。
もしお金を稼ぎたいけどうつ病がひどくて在宅での仕事を希望するという人が現れた場合、既存のいろんな在宅での仕事を提案するでしょ。
しかし、既存だけでなく今はインターネットという大きなツールがあるのでいろんな仕事の仕方が見えています。こういった仕事の仕方も自分で体験しておき、必要に応じて必要な人に教えることも作業療法の仕事だと私は考えています。
ただし本当にお金を稼ぎたいのかをしっかり評価する必要はあります。なぜなら本人が望んでいることは実はお金でないことは大いにあるからです。
ここはしっかり一番を見つけるのが重要です。
まとめると・・
作業療法士はその人が一番困っているものを見つけ出しそれを解決する方法をその人が取り組みやすいようにカスタマイズしてその人が自分でできるようにすることです。
生活も仕事も人間関係も経済もです。
なので作業療法士は伝える以上は色んな経験をしておくことが必要です。見えない世界も見える世界も料理のしかたも買い物のコツも人間関係での悩みも、働き方も仕事も収入もそのクライアントが一番困っているものがあるなら介入する必要があります。
そのために膨大な知識と経験が必須となりかつどんなことにも興味がもてるかってことです。
ただし作業療法士も一人の人間なので全部一人で全てに興味をもつのはほぼ不可能です。ですが作業療法士の中にもいろんなことが得意な人がいますのでそういうスタッフと協力しながら取り組むことが重要だと考えています。
私もいろんな事に興味をもったし、いろいろ経験しています笑
ということで私が考える作業療法士という職種について書いてみました。
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